エンジニアの髙木です。2022年に未経験のアシスタントエンジニアとしてneccoに入社し、来年の4月で丸4年になります。フロントエンドエンジニアになり、2年目になりました。
昨年のアドベントカレンダーでは、アシスタントエンジニアとしての学びや考え方について記事を書きましたが、エンジニア1年目とは違い、任されることも増え、嬉しさと同時に責任を感じる場面も多くなりました。
今回は、アシスタントから昇格し、エンジニア2年目になった今、何を感じているのか。どんな変化があったのか。変化の中で変わっていないことなどをまとめました。
昨年の記事も合わせてご覧いただけると嬉しいです。
チームの中での役割の変化
入社当時やアシスタントエンジニアの時と比較し、社内での自分の役割が少しずつ変わってきたと感じています。
保守運用の実装レビューや対応依頼をする機会の増加
これまでは、レビューしていただく立場でしたが、今はアシスタントエンジニアのレビューをする機会が増えました。
公開前のプロジェクトで行う実装レビューは、いままでと変わらず、CTOの佐藤さんが担当しています。保守・運用しているサイトの改善や実装のレビューは、私が行うことが増えました。
また、保守運用の実装対応についても、自分だけで完結せず、Figmaへ更新する内容を展開し、アシスタントエンジニアへ依頼しています。信じて任せることで、自分は他のプロジェクトの実装に集中できる時間が増えました。

エンジニアの採用応募の進行を担当
最近では採用面談を進行する機会もあり、 技術だけでなく、人と向き合う場面が増えました。neccoのエンジニア選考フローは、以下のように進行しています。
- ご応募
- 書類選考
- チーム面談(オンライン)
- 課題選考
- 役員面談(オンライン)
- 最終面談(東京オフィス または 遠方の場合はオンライン)
私は主に、採用フローの進行や応募者への連絡、「3. チーム面談」を担当しています。
アシスタントエンジニアの時にも1度、チーム面談の進行を担当しましたが、当時は応募者以上に緊張して、話しながら頭が真っ白になっていたことを覚えています。面談後は、同席したエンジニアメンバーの議事録に助けられました。
正直、まだ緊張は0ではありませんが、以前より応募者の方の話に耳を傾け、話を聞くことができるようになったと感じています。
採用フローの中で、チーム面談は応募者の方が初めて社内のメンバーと話す機会です。そのため、neccoでの働き方や雰囲気をしっかり伝えられるよう、応募書類には何度も目を通し、イメージトレーニングはしっかりして望んでいます。
現在もエンジニアの採用応募を行なっております。エンジニア採用にご興味ある方は、ぜひ、ご応募お待ちしております!
まだ、変化した自分の役割に対して試行錯誤の段階ではありますが、自分だけでなく、チーム全体がスムーズに進むかどうかを考えながら行動できるようになってきたことは、エンジニア2年目になって感じた大きな変化のひとつです。
フロントエンドエンジニアになってから携わったプロジェクト2選
アシスタントエンジニアからエンジニアに昇格してから携わったプロジェクトはさまざまありますが、特に印象的だった2つのプロジェクトについてご紹介します。
1. マンガアプリ「マガポケ」10周年記念特設サイト

マンガアプリ「マガポケ」の10周年特設サイトの実装を担当しました。
メインビジュアルでは、ガラスが割れる表現を使用しています。「こういうガラスが割れる表現はThree.jsを使うと良さそうかも?」と思ったことをきっかけに、実装を始める前に自宅で検証を始めました。
最終的には、以下のようなメインビジュアルになりました。
Three.jsは今回が初めての実装だったため、AIを活用しながら、試行錯誤しつつ検証を進めていきました。動画が終わるタイミングでガラスが割れる演出を追加し、キャラクターたちが飛び出してくるような表現にしています。
考えたこと、できそうなことなどについてNotionでメモを書き起こしながら検証をしました。


アニメーションやインタラクション、パララックスの表現については、代表の阿部さんにもご協力いただきながら仕上げています。
ガラスが割れる表現をはじめ、複雑なレイアウトやブラーの処理、乗算を使った表現などにより、特定の端末(主にSafari)で固まってしまう現象に直面し、公開直前まで調整を繰り返すことになりました。
アニメーション処理の見直しや画像の最適化を行い、社内での実機検証も重ねた結果、無事公開することができました。
公開直前まで確認にご協力いただいた、講談社の方々やneccoメンバーには、大変感謝しています。公開後の反響も大きく、改めてこの実装に携わることができたことを嬉しく思っています。
2. 大手設備企業さま コーポレートサイトリニューアル
大手設備企業さま コーポレートサイトリニューアルの実装を担当しました。
こちらのプロジェクトは、これから実績掲載予定のためプロジェクト名は控えますが、特にスケジュール管理に苦労した案件でした。
私の担当ページは、約50ページ分。約1ヶ月にわたる、かなりタイトな提出スケジュールとなり、日々必死に実装を進めていました。
このプロジェクトでは私がメインで実装を進めていたため、他のメンバーに依頼しているページも含め、帰る前には必ず全体の実装ステータスを共有し、ディレクターやエンジニアメンバーとの認識にズレが出ないよう意識して進行していました。
改めて当時のスケジュールを振り返ると、よく間に合ったなと思います(笑)さらに、合間で他のプロジェクトの実装をすることもあり、この時期は寝ている間も夢の中では実装していました。

この時のように、ページ数が多く、先の見えにくいプロジェクトほど、「今どこまで進んでいるのか」を可視化し、こまめに共有することの大切さを感じました。毎日の進捗報告に加え、ディレクターの夏井さんともこまめに相談し、ほとんどのページをスケジュール通りに進行することができました。
これまでと変わらず大切にしていること
2年目になった今も、仕事をする上で大切にしていることは変わっていません。
納期を守ることを最優先に考える
実装前に全体像を把握し、工数やスケジュールを整理した上で作業に入ります。自分の作業だけでなく、前後の工程や影響範囲も考えた上で実装に入るようにしています。
例えば、以下のような点を意識しながら実装を進行します。
- 大体の実装スケジュールイメージを立てる
- レビューをしてくれるメンバーの時間を考え、2〜3日ほど余裕を持った進行を心がける
- レビューに時間がかかりそうな場合は、その先のレビューも同時進行で依頼する
- スケジュール的に厳しそうな場合は、事前にディレクターやエンジニアメンバーに相談する
- どうしてもの時は休日出勤も…(必ず代休をいただいています!)
特に大切にしているのは、他のメンバーのスケジュールに余裕を持てる進行をすることです。
neccoでは、実装後に必ず、①実装レビュー ②デザインレビュー ③コンテンツレビュー ④最終レビューと、複数の確認工程を設けています。
レビュー後には調整が発生することもありますし、レビューメンバーが有休や公休で不在の場合もあります。その時間も考慮し、想定スケジュールより2〜3日ほど余裕を持って進行するよう心がけています。
進行が押してしまっている場合でも、「いつ頃レビューをお願いできそうか」をあらかじめ共有するなど、他のメンバーのスケジュール進行に負担がかからないよう意識しています。
デザインで不整合がある場合は、必ず相談・確認する
当たり前のことですが、デザインで不整合を発見した場合は、必ずデザイナーに相談・確認します。
余白やフォントサイズ、角丸など、一見細かく見える部分でもページごとに差異がある場合は、実装前にデザイナーへ確認し、デザインの整合性を取るようにしています。
また、デザイナーの作業状況によっては、デザインデータ上で調整するよりも、実装した状態で確認した方が早い場合もあります。その場合は、実装で比較用の画像を作成し、どちらの表現で進めるかを相談することもあります。
できる限り、相談する相手の状況や負荷も考えながら、無理のない形でやり取りを進めることを心がけています。
連絡する際は、どのプロジェクトのどの要件についての相談なのか明確にする
neccoでは、Slackのチャンネルがおそらく社内だけでも100件以上あります。ディレクターやデザイナーは、エンジニアよりもさらに複数のプロジェクトを同時進行しています。
そのため、唐突な連絡は、何のプロジェクトの何についてのことなのか把握しにくい場合もあると思います。
前置きのない相談は、相手の時間を奪ってしまうため、
- 何についての相談なのか
- 緊急度はどれぐらいなのか(いつもまでに連絡が欲しいのか)
- 今、どんな状況で話が進んでいるのか(概要)
- Asanaでタスクの作成し、共有する(必ず依頼したSlackのリンクや対象箇所の画像をタスクに添える)
- どのページが対象なのか、リンクを貼り付ける
など、状況に応じてその連絡をみてパッと情報が分かりやすく伝わるように心がけています。
社内レビューで、できるだけレビューが発生しない状態を目指す
レビュー依頼前に、必ずデザインと自分の実装を見比べ、ズレがないか確認します。正確に実装することで、
- レビュー後のやり取りのコストを減らす
- Asanaでタスクを作成する社内メンバーの手間を減らす
- スケジュールを守った実装に近づける
ことにつながると考えています。レビューが順調に進み、ポンポンと進んで行く時は、とても嬉しいです✨
今後もレビュー修正0を意識して実装していきたいと思います。

これから改善していきたいこと
2年目になり、できることは少しずつ増えてきましたが、まだまだ課題はたくさんあります。
チーム全体の動きを見た改善提案
Slackを使った業務フローの改善などは、主にCTOの佐藤さんが中心となって対応してくれています。
日々の業務の中で少しずつでも改善を提案していけるよう心がけていきたいと思っていますが、なかなか実行できていないのが反省点です。今後は、周りをより見て、提案していけるようにしたいです。
一部ではありますが、社内で普段使用している機能についてご紹介します✨
タイムカード機能
neccoでは、Slackでタイムカードを押しています。「出勤/退勤」スタンプを押して、その日の出勤時間や退勤時間を管理しています。

私が入社した当初は、タイムカードの機能がありませんでした。
全員の出勤時間が異なるため、その日、誰が何時まで勤務予定なのかが把握しづらい状況でした。この機能が導入されてからは、自分の勤務時間だけでなく、他のメンバーの退勤時間もおおよそ把握できるようになりました。相手の時間を意識しながら仕事を依頼できるようになり、チーム全体でより配慮したコミュニケーションが取れるようになったと感じています。
Google MeetのリンクをSlackから発行できる機能
Slack上で、Meetの箱猫ちゃんのスタンプを押すと、そのメッセージへリプライでGoogle Meetのリンクが自動で発行される機能があります。インカムをつけた箱猫ちゃんのスタンプも可愛くて、ちょっとした癒しポイントです☺️

わざわざGoogle Meetを開いてリンクを発行する必要がなくなり、「ちょっと話したい」ときにすぐ通話を始められるので、社内でもとても重宝しています。
自分のスケジュール管理と視野の持ち方
特に課題に感じているのは、自分のスケジュールに余裕がなくなると、視野が狭くなることです。
自分宛のメンションには、できる限りすぐに反応できるようには心がけていますが、他のプロジェクトなどのSlackはあとでまとめて読むことが多く、情報を取りこぼしてしまいそうになる場面もあります。
だからこそ、次のようなことを意識するようにしています。
- 自分のボールは早めに返す。例えば、レビューを依頼されたものは放置せず、できるだけ早く確認するように心がけています。
- 数分で終わるタスクは後回しにせず、先に片付ける
- 週1のMTGや毎日の「やること」投稿をもとに、アシスタントエンジニアにお願いできそうなタスクを整理し、事前に予告する
- 忙しくても社内のブログレビュー依頼には必ず目を通し、労いの言葉をかける
小さな行動を積み重ねることで、自分だけでなくチーム全体が動きやすくなる状態を目指しています。
スケジュールを組む時に事前情報はあれば助かるものです。そのため、後から発生することが分かっている依頼については、できる限り早めに予告するように心がけています。

今回のアドベントカレンダーについても、プロジェクト業務の合間をぬって各メンバーがブログを執筆しています。ブログの加筆や調整が大変なことは、とてもよく分かります。公開前にはできるだけ目を通し、労いの言葉や簡単なレビュー、感想を添えるようにしています。

自分に余裕がないときでも、感謝の言葉があるだけでモチベーションは大きく変わります。
「バッチリ!完璧!最高!」と言われると素直に嬉しいです。それは他のメンバーも同じだと思います。前向きな言葉をかけることで、チームの雰囲気を少しでも良くしていけたらと思っています。

働き方と生活リズムの見直し
2025年後半は、プロジェクトの公開予定が重なり、残業が増えがちになっている時期もありました。その時に感じたのは、短期的には踏ん張れても、この働き方を続けていくのは難しいということでした。
長く働き続けるためにも、今後は生活のペースを整え、自分自身のコンディションを保ちつつ、会社にも家族にも無理をかけすぎない働き方を意識していきたいと考えています。
neccoでは、GW・夏季休業・冬季休業など長期のお休みをいただいています。こうした制度をしっかり活用し、メンバー全員がきちんと休めるよう、日々の働き方を整えながら仕事をしていきたいと思います。
さいごに
アシスタントエンジニアからエンジニアになって、もう数ヶ月で丸2年。日々少しずつ役割や気持ちに変化や、果たして自分はエンジニアに向いているのだろうかと考えることもしばしばあります。
以前、代表の阿部さんに自分がエンジニアに向いているか分からないと話したことがあります。その時、「続けられているということは、向いてるということ」と言われたのを覚えています。それからは、向いているかよりも続けられてる自分すごいじゃん!と前向きに考えるようになりました。
何事もまずは、継続を目標に今後も続けていきたいと思います。


