この記事はnecco Advent Calendar 2025の8日目の記事です。
2022年に「neccoへ制作のご依頼と採用応募をご検討の方へ」という記事を書いていたのですが、あれから3年もたったのでアップデート版を書こうと思います。
3年経つとだいぶ状況もかわってきています。自分にとっての成功やデザインについての考え方はそこまで変化がないので以前に記事に譲るとして、neccoについてより詳しく書いていこうと思います。
neccoの強みとご依頼のメリット

2025年は自社サイトリニューアルや初回ミーティング用の資料作成を進めていたこともあり、neccoの強みについて再考していました。お客さまにとってどのようなことがメリットになるのか、なるべく端的にわかりやすく整理したいと思っていました。
現時点で3つの切り口で整理して言語化しています。
1. お客さまのご依頼のコストを大幅に削減
企画・設計から言葉づくり、デザイン、実装まで一貫して社内で完結できるためお客さまのご依頼のコストを大幅に削減できると考えています。
ディレクションから情報設計、言葉づくり、デザイン、3DCG、写真撮影、実装、モーションまで、1チームで完結でき実装だけ他社に依頼したり、写真撮影だけ別のカメラマンを手配する必要はなく、お客さまのご依頼の負担を軽減することができます。また連携コストや進行管理、調整コストをお客さまも、お仕事を受けた私たちも下げることができると思っています。
2. 高品質な成果物を制作できる
専門的な知識をもつメンバーが連携してプロジェクトを進行するため、高品質な成果物を制作できると考えています。
neccoでは、専門知識を有するディレクター・エディター、デザイナー、エンジニアが、常に連携してプロジェクトを進行しています。メンバー間で専門知識や視点の共有を行い、品質向上を目指しているため、お客さまには高品質な制作物のご提供が可能です。各プロジェクトをそれぞれの職種で共有しており、各チームメンバーがサポートできる体制があります。いままでのプロジェクトの経験を他のメンバーに伝えやすい環境になっています。複数の視点からより効果的な解決策をご提案しています。
3. ブランド、デザインの一貫性を確保できる
次にプロジェクトの全工程を把握したディレクターが企画から納品まで参加・監修するためブランド、デザインの一貫性を確保できると考えています。
担当ディレクターがプロジェクトスタート時からお客さまの課題に寄り添い、納品までご一緒いたします。ディレクター自ら情報設計やライティングに携わるほか、デザイン・実装など各工程で発生する課題や改善点に継続的に対応し、プロジェクトをゴール(最終目的)へと導きます。
窓口になるディレクターをプロジェクトの進行中は固定し連絡先などがかわることはありません。プロジェクト初期から、担当ディレクターがお客さまの立場になり成果を追求しますし、各工程で発生する課題や改善点に継続的に対応していきます。
制作会社なら当たり前と思われるかもしれませんが、窓口になるメンバーやディレクターが真摯に対応していくことはとても大切なことだと思っており、これからも大事にしていきたいと思います。
neccoであれば私、田口、夏井のいずれかが専属でつき、私はどのプロジェクトも現時点ではすべてみて、デザインレビューや実装チェックなど行っています。
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自社の強みを言葉としてわかりやすく、かつ3つ程度にまとめるはとても難しいですね。お客さまのサイトやデザイン、掲載内容(コンテンツ)を制作したりご提案する立場ではありますが、自分たちのことを理解して伝わりやすい状態にするのは簡単なことではないと思います。
ですので、お仕事をご一緒させていただくときはできる限り外の視点をもちながらお客さまの理解を深め、お客さまのお客さまに届くような言葉や掲載内容を制作できるように務めています。
neccoの2025年12月現在のリソース状況

年末に向けてのお仕事は落ち着いてきましたが、年度内納品のお仕事が重なっており、デザイン、実装ともに3月末まではほぼ埋まっている状態です。
来年にむけては大型案件がいくつか動いており、少しすると夏頃までは埋まってくる可能性が高い状況になっています。
たくさんのご依頼ありがとうございます。
ご依頼をご検討のお客さまはぜひ、はやめにご連絡いただけますと幸いです。納品までにはプロジェクト内容にもよりますが、3ヶ月から半年が最短で、多くのプロジェクトが半年から1年ほどのプロジェクトになってきています。
12月はお見積りやご提案自体が少し厳しい状況ですが年明けからは対応可能です。現在ご依頼いただきますと、最短でも4月頃の納品が可能です。
ご依頼の際はご参考いただければと思います。
neccoが今制作しているお仕事はどんな仕事?
現在、neccoでは下記のようなプロジェクトが稼働しています。またどのプロジェクトも複数のデザイナーやエンジニアがかかわる体制になっており、知見をうまく共有できています。
- 大手不動産会社さまの大型新規プロジェクト・他複数の企画、広告映像制作
- 大手設備企業さまの3DCGをつかった大規模コーポレートサイトデザインと実装、3DCG制作
- モビリティ関連事業会社さまのコーポレートサイト、サービスサイト、資料デザイン
- 出版社さまウェブサイト
- 大手飲食店さまの複数のブランドサイトやアプリデザイン
- スタートアップ企業さまのロゴデザイン
- 損害保険会社さま複数のコーポレートサイトデザインと実装、CMSのヘッドレス化
- 大手鉄道会社さま運営のサービスサイトのデザインと実装
- ◯◯協会さまのキャラクターデザイン
- AIスタートアップ企業さまのサービスUIデザイン
- AIスタートアップ企業さまのコーポレートサイトデザインと実装
など、現在は新規、リピート含め多くのご依頼をいただいております。
幅広業種のお客さまに企画からブランドデザイン、ウェブデザイン、実装、CMS化、キャラクターや3DCGデザイン、アニメーション制作など幅広く対応しています。
neccoにとっての成功
お客さまの事業の利益向上とブランド価値向上をデザインやエンジニアリング、写真、コンテンツ作成、映像、モーションなどメンバーの力(好奇心・興味・継続力・制作力・発信力)をかけ合わせて生み出すこと
は3年前にも書いた成功でした。いまもこの成功は変わっていません。まずはお客さまの事業の利益向上とブランド価値向上がなによりも優先されると考えています。そこのneccoの知見や経験を組み合わせてお客さまとともに良いプロセスを経て信頼関係を構築し、成果物をつくり成果をだすこと。
ただ、成果が目に見えてでることも大事ですが、時に成果がすぐ見えるには時間がかかるものもあります。それでも数字として成果が現れるように支援や制作をすることは大事ですが、neccoが掲げているとおり、「根っこを考える」こと「資産となるデザインをつくる」ことにさらに2026年は向かっていきたいと考えています。
neccoの目指すデザイン
- 企業の永続的なブランド価値や事業を支援できる資産となるデザイン
- 不変的なものや可変的な時代のながれを感じとりながら積み上げていけるようなデザイン
- デザインとエンジニアリングに加えて、写真や映像、コンテンツづくり、3DCG、モーショングラフィックス、音楽、キャラクターデザインなどを組み込んだ総合的で統合的なデザイン
あまり3年前とかわりませんが、3年で制作したものとしてモーショングラフィックスや映像、写真撮影、3DCG、音楽などは制作をすることができていますし、これからも注力していきたいと考えています。
作れるものの幅や質も3年前より向上してきており、来年はさらに統合したデザインができるようになってきていると感じています。
neccoではどのような人が働いているか

現在は15名のメンバーが働いてます。
- クリエイティブディレクター / デザインエンジニアの私
- テクニカルディレクター / エンジニア 佐藤
- ディレクター / エディター / フォトグラファー 夏井
- グラフィックデザイナー / イラストレーター 今
- デザイナー / UIデザイナー 中川
- ディレクター / エディター 田口
- フロントエンドエンジニア 髙木
- アシスタントデザイナー / バックオフィス 安達
- デザイナー / 3DCGデザイナー 長野
- デザイナー / エディター 龍神(産休中)
- アシスタントデザイナー 福井
- アシスタントデザイナー 夏目
- アシスタントデザイナー 八田
- アシスタントフロントエンドエンジニア Sami
- フォトグラファー / デザイナー 小林
の合計15名です。
場所は東京12名、秋田2名、北海道1名となってます。
3年前の記事をみると7名でしたが3年で15名となりました。時短勤務や隔週で1日お休みがあるメンバー、1年間の産休中のメンバー、フルリモートのメンバー、ハイブリット出社のメンバーと多種多様な働き方を許容できる体制になっています。
今後はデザイナーやエンジニア、ディレクターなど各1名ほど採用を進めたいと思います。
neccoのコミュニケーションの仕方
- SlackやAsanaでのテキストコミュニケーション・タスク管理がメインです。週次の朝礼や社内でのミーティングはGoogle Meetを利用して行っています。Slackで特定のスタンプを押すと自動でGoogle MeetのURLが発行できるBotも用意してスムーズなオンラインミーティングを行っています。
- Google スプレッドシートやNotionでストック情報は管理しています。必要な情報はそこから取り出しています。
- デザインデータ、写真などはDropboxを利用しお客さまと共有しています。
- お客さまの環境によってはBacklogやBox、Microsoft 365やMicrosoft Teamsも利用しています。固定IPも用意していますので固定IPでのみのBacklog接続なども対応可能です。
neccoで誤解されていること
- 短納期の仕事はしないですか?→場合によっては対応しています。現在はプロジェクト開始から公開までは半年から1年ほどお時間いただくプロジェクトが多いです。ですが、プロジェクトによっては3ヶ月などもございます。
- ロゴから依頼しないとデザインしてもらえないですか?→ロゴは既存のものを利用させていただいてデザイン展開なども可能です。ウェブサイトのみのご依頼からはじまり、ご提案によってブランド全体のデザインやロゴ、ダウンロード資料、イラスト制作、撮影や取材、コンテンツ制作など、合わせてご依頼いただくことも多いです。ブランド全体からすべてリニューアルするというのは難易度の高いプロジェクトとなり、お客さまでの費用負担や時間コスト、社内調整にも大きく時間がかかります。そのため、まずはウェブサイトから、ロゴのみなど小さなプロジェクトでもご相談可能です。また、neccoでのプロジェクト完了ののちに他のプロジェクトを開始するなども多くあります。
neccoが向いていないこと
- 実装のみのご依頼
ディレクションやデザインと非常に関係が深く、またリソースもそこまで多くないため現在は実装のみのプロジェクトのお受けが難しい状態です。特殊な例としてデザインや実装どちらも行った関連会社さまのサイトのヘッドレスCMS化をお手伝いするプロジェクトなどは行っております。例外はございますので一度お問い合わせいただければと思います。
neccoのAIについて
3年での変化といえばAIの台頭かなと思います。3年前はちょうどChatGPTがリリースされた頃でこれは一体なんなのか?くらいからはじまった生成AIが急速に普及して、テキストから写真、映像まで一気に広がりました。
わたしたちでもエンジニアリングからCodeRabbitやCursorなど取り入れながら、ディレクターメンバーのテキスト作成や調査などは利用しています。他のメンバーも調査やテキスト整理やチェックなど有料で利用しているGeminiなどはよく利用している状態です。私のCursorを利用してARアプリのプロトタイプなども作成したりと便利に利用しています。
ただデザインとして現在はAIをつかって生成したものを全面的に利用して納品しているプロジェクトはない状況です。制作するためにテストで作成したり写真なども生成してみたりはしますが、生成したものをそのままはもちろん、ほぼそのままも利用することはしていない状況です。
これが正しいのか不効率なのか正直まだ見えていません。手作りが良いとも思っていませんが、現時点ではデザインへの積極的な利用は控える姿勢です。
もちろんデザインツールでのFigma MakeでのサービスUIの生成や、やPhotoshopでのコンテンツに応じる機能などAIを利用した補正や修正などはすばらしいものがありますし活用もしています。
ですが、成果物として納品するものに全面的に利用する体制や著作権などの問題など成果物として利用するための準備が不足している状態です。
うまく利用すればはやく、高品質なものが作れるとは思いますが、もう少し冷静にAI利用についてはみていきたいと考えています。
サービスUIや管理画面などのプロトタイプ作成などには利用していますが、生成AIが膨大に作ったものを見て、取捨選択する時間もまた増えているのもあります。
テキストの生成もそうですが、効率よく生成はできますが、生成されたものに責任をもち、取捨選択するコストが追加でかかっていると感じています。
neccoでは規模が大きく、お客さま固有のオリジナルデザイン、フルオーダーの受注制作となっているため、平均化、一般化されたものとまだ少し乖離があり、現在の仕事の納品物への利用としてはまだまだうまく利用できていないかもしれません。
このあたりは引き続き2026年もうまくAIを利用しながら考えていきたいと思います。
2026年、今後はどんな仕事をしていきたいのか
3人ではじめたneccoも創業から9年経ち15人となり、来年にはもう少し増えそうです。
今年はスマートバンクさんのキャラクターデザイン、キャラクターデザインシステムの制作にはじまり、積水ハウス不動産HDさまよりご依頼いただいたシャーメゾンサイトのリニューアルをしました。
年々規模が大きなプロジェクトやいままでやったことのないデザインなどの挑戦できています。
来年はさらに映像やネイティブアプリ、モーショングラフィックス、キャラクター、ロゴなどのお仕事も増えていきそうです。
チームのメンバーの知見や経験、成長力を活かし一人でなくチームで、社内のチームだけでなくてお客さまと一丸となれるチームとなって制作をしていきたいと思います。
成果物の幅が広がっている、アシスタントメンバーが増えているのもあり、先輩メンバーの負荷や教育コストもあがり、リソース不足になり、自社のデザインや実装があまりすすまない1年となってしまいましたが、AIを利用しながら経営にうまく組み込み、リソース不足の解消やメンバーのスキルアップ、継続的な学習とアウトプットにつなげていきたいと思います。
neccoとしてはロゴなどのCIやVIからコーポレートキャラクターやサービスキャラクターデザイン、グラフィクデザイン、映像、写真、3DCG制作、モーショングラフィックスなどを含んだ企業の一貫したタッチポイントのデザインを制作していきたいと考えています。
いままでのウェブだけでなく多くのデザインを制作してきました。私たちはウェブ制作も行いますが、資産となり、運用できるデザインを提供したいと考えています。
デザインにはウェブサイトやアプリはもちろん使いやすいCMSや掲載する言葉や写真、映像も含んでいます。
また来年良いプロジェクトに巡り合ってお客さまと良いデザインを作っていきたいです。
またご依頼いただくデザインを制作するのはもちろん、自分たちの事業も引き続き挑戦していきたいと思います。


