今 佑輝
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necco note

こんなにできてなかったんだ…アシスタントが「いちばん大切なのに誰も教えてくれない段取りの教科書」を読んで学んだ仕事の取り組み方

  • Workflow

はじめに

アシスタントフォトグラファー・ビデオグラファーの今です。neccoでアルバイトを始めてからもうすぐ1年になります。現在まで、主に以下のお仕事をさせていただきました。

Awarefy ブランドコンセプトムービーの撮影補助・照明・一部カラーグレーディング

社内コンテンツの写真撮影

necco NoteやSNS掲載写真などの撮影

安達さんのインタビュー記事

中川さんのインタビュー記事(お仕事風景)

Instagramの更新

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necco Ch. | ネッコチャン

まだまだタスクを細かく設定したり、順序立てて仕事を進めることがうまくできず、苦労しております…。

そんな自分に、代表の阿部さんから書籍を1冊おすすめいただきました。水野学さんの著書「いちばん大切なのに誰も教えてくれない段取りの教科書」です。

読み進めていくなかで、タスク管理のことだけでなく仕事に対する姿勢など、たくさんの学びを得ることができました。

この記事では、本書からの学びと、仕事でどう活かすことができそうかをご紹介します。

タスク管理や仕事の段取りで悩みを抱えている方の一助になれば幸いです!

「いちばん大切なのに誰も教えてくれない段取りの教科書」とは

「いちばん大切なのに誰も教えてくれない段取りの教科書」は、くまモンなどを生み出したgood design company 代表の水野学さんが書かれた書籍です。

いちばん大切なのに誰も教えてくれない段取りの教科書

本書の中では、くまモンの誕生秘話や相鉄のリブランディング秘話など様々な事例が、どのような段取りで生まれたのか、水野さんが仕事に取り組むうえでの頭の中を覗くことができます。また、以下のようなことを学ぶことができます。

  • 段取りをして仕事をすることの大切さ
  • タスクを組むうえで大事なこと
  • なぜ締め切りを守ることが大事なのか

ディレクターやデザイナーの方だけでなく、様々な職種の方の役に立つ内容が盛り沢山な一冊ですので、ぜひお手にとってみてください!

本書から学んだ、仕事で大切な3つのこと

1. ゴールの解像度を鮮明にする

仕事は大きく以下の3つに分解できます。

  1. 目的地を決める
  2. 目的地までの地図を描く
  3. 目的地まで歩く

ゴールのイメージが鮮明になっていないと、目的地までの地図を描くことができません。

そのために、ゴールのビジュアルを細部まで、100年後のビジョンまで想像することが大切です。

上司から「あの木を切ってほしい」と依頼されたとします。思考停止で言われるがままに切ってしまい、生態系を崩してしまったら大変なことです。

切ったあとのビジョンが想像できていないと取り返しのつかないことが起きてしまう可能性があるのです。

「そもそもこの木を切る必要はある?」「切ったらこの先どうなる?」

切る意味や目的を考えて行動しなければ最高の結果は得られません。

2. すべての仕事はルーティンで決まる

仕事の本質は同じ。基本的に仕事をやり遂げるまでのタスクは下記のような流れから変わらず、成果物だけが変わります。

  1. しらべる
  2. 大まかな方向性を決める
  3. 具体的なプランをまとめる
  4. 仕上げ作業をする
  5. 完成

また、どんな仕事にも「締め切り」という守らなければならないゴールがあります。

締め切りまでの道のりの大枠があまり変わらないのであれば、そこをルーティン化することで、余裕が生まれ、仕事の質が上がっていきます。

この後何をしなければいけないのか?を考えるストレスを減らすことができるので、他のクリエイティブな事を考えることにリソースを割くことができます。

ルーティンひとつひとつを愚直にこなし、そこから生まれた余裕で仕事の質を高めることで、良いものが作られていきます。

3. すべてにおいて時間は「王様」

どんな仕事にも「締め切り」があると先述しました。

当然ですが、「完成したら世に出す」のではなく「締め切りが完成」であるという事実を受け止めなければいけません。

自分はもっとできるのに、、、ここはもっと時間を使うと良くなると思うから少し時間が過ぎても追い込みたいと思ってしまいますが、時間内にやり遂げるのも実力の内です。

そもそも「締め切り」が存在するのは、我々人間には寿命という限られた命の時間があるからとのことでした。

以前に阿部さんも、「締め切りで仕事を終えることができなければ、キャッシュフローが遅れ、最悪人が亡くなってしまうことだってありえる。」とお話していました。

その時は、そうだよな〜とぼんやり思いつつ、正直アルバイトの自分からすると話の規模が大きくて事の重要さをよくわかっていませんでした。

学びをどう活かせるか、実際の仕事を振り返ってみた!

本書の学びから、業務で改善できたことや、改善できそうなことを、今までのお仕事を具体例に挙げてまとめます。今後の仕事に活かせるはず!

写真の撮影とデータ整理

安達さんの社員インタビュー記事作成のために、写真撮影をした際のことを振り返ると、以下の反省点がありました。

  • 撮影する構図が定まっておらず、撮影時間が長くなってしまった
  • 撮影前に必要な道具(今回はマネキン)のスタイリングができていなかった
  • 使えそうな写真なのに、PCモニターに社内情報が写ってしまっていた

これは、撮影した写真が実際に使われている場面を鮮明にイメージできていなかったのと、撮影フローが確立できていなかったことが原因だと考えます。

以下のように、撮影のチェックリストをNotionで作成したり、

撮影チェックリスト

撮影の参考になりそうな画像をFigmaに事前に集めたり、Pinterestでピンをしておく癖がついてきました。まだまだ集める必要はありますが、これからもっとスムーズに目的を満たした写真を撮影することができそうです。

撮影の参考になりそうな画像を集めたFigma
撮影の参考になりそうな画像を集めたPinterest
社員インタビューの写真撮影の様子

また、撮影したデータはその日のうちにクラウドストレージ(neccoではDropboxを使っています)に移行し、できれば仕分けまで行います。撮影データが多いと、後から見返しても何がなんだか分からなくなって、選定や補正の工程に進むまでに、無駄な時間を消費してしまいます。

  • フォルダを作成する
  • データを取り込む
  • データを仕分ける
  • SDカードを初期化する

上記のルーティンは、次の撮影がスムーズに進むための段取りなので、確実に撮影したその日に終わらせたいです。

撮影データのフォルダ管理の例

Instagramの更新

neccoのInstagramは、週2投稿が目標なのですが、月1回もできていなかったり、レビュー依頼を出すのが遅れて、タスクを停滞させてしまう状態に…。

この状態になってしまったのは、下記が原因なのではないかと思います。

  • 投稿内容の作成に時間がかかりすぎている
  • タスクを細分化してリストアップしていなかった
  • そもそも投稿のイメージを鮮明にできていなかった

実績の紹介動画をつくるとき、同ジャンルの動画をあまり見ずに着手していました。完成形のイメージができていないのに、良いものは作れませんよね…。

過去の自社の動画や、同業他社の動画を見る量を増やす。かつ、ただ見るだけでなく1日1個の動画でも、構成の分析やイージングの観察も行ったほうが良いなと思いました。

実績紹介動画の参考を集めたInstagramの保存欄

neccoではAsanaというタスク管理ツールを使用しています。

しかし、自分はAsanaにタスクを追加せずに業務に着手してしまうことが多く、今後やることの見通しを立てられなかったり、タスクが抜け落ちていたり、内容作成から投稿までのルーティンを確立できずにいました。

そこで、Asanaで投稿内容を作成して、投稿するまでのタスクテンプレートを作成しました。

「必要な素材を追加する」「〜の段階でレビューを受ける」など、どんな作業もタスクを分解することで、締め切りまでにやることを明確にしました。

Asanaのタスクテンプレートの例

また、投稿の内容を30%くらいの段階で一度共有し、方向性のすり合わせができれば、自分がボールを持つ時間を少なくできます。レビューを待っている間に、すぐに着手できる作業内容を進めると確実にタスクを実行できるはず。

最近は、以前よりも上記を意識できていて、タスクを少しずつ実行できるようになってきたと思います。

Figmaで投稿内容についてレビューをもらっている様子

Awarefy ブランドコンセプトムービー撮影補助・照明・一部カラーグレーディング

先日、neccoで初めてお客さまから映像のお仕事をいただきました。詳しくはまた別の記事でお話しますので、今回は自分が担当した撮影補助、照明、カラーグレーディングの観点から振り返ります。

  • 撮影補助・照明

本番撮影の前に何度か仮撮影を行いました。本番の撮影がスムーズに行えるように、デザイナーチームの方々が香盤表を作成してくれました。この香盤表のおかげもあり、本番はかなりスムーズに撮影を行うことができました。

カメラや照明の位置を写真で撮影しておいて、再現性を高めたのはとても良い段取りでした。

ただ、撮影忘れや、印刷した紙では写真が小さくて三脚の脚の長さが分かりづらいことがあったので、別で構図を図面に起こしたり、テキストで脚の長さや被写体との距離を記録しておくべきだったかなと思います。

デザイナーの方々が作成してくださった香盤表
撮影の打ち合わせの様子

照明を用いて映像を撮影するのは初めての経験でした。陰影の出し方など、とても奥が深く、配置にとても苦戦しました。もっと事前勉強ができていれば、、、と悔やむところが多々あります。

仮撮影の回数は限られていたので、現場で照明のテストができる時間が少ないという問題がありました。

そこで、照明のシミュレーションソフトを使って改善点を探しました。これは良い段取りだったと思います。

set.a.light 3Dというソフトを使いました。とても使いやすく、15日間無料でお試しができますので、ぜひ使ってみてください!

シミュレーションソフトで照明の検証を行いました
照明のセッティングをしている様子
  • カラーグレーディング

一部の後半のシーンのカラーグレーディングを担当しました。その際の反省点は、すべてのシーンを80%くらいの完成度まで、第三者に共有もせずに進めてしまったことです。

その段階で共有をしたことで、視野が狭くなり、色の方向性が違うことでやり直しに大きく時間がかかってしまったり、ボールを持ちすぎて進捗が遅くなってしまったことにとても反省しています。

また、前後のシーンの比較を行う際、全体をあまり見ずに、ただ編集している前後の比較だけを行っていました。その結果、全体の統一感を損なってしまっていたことに気づかず進めてしまいました。

そこで、夏井さん、長野さんが行っていた、Figmaにカットごとのスクリーンショットを貼り、全体を俯瞰しながら進めることを自分も行いました。

そのおかげで統一感を持った色付けができたと思います。

カラーグレーディングの前後比較のためのFigma

また、以下の画像のように、途中経過を載せながらコミュニケーションをとり、少しずつ調整を進めるように改善をしました。

レビューを待っている間に、他のシーンの調整を行ったり、残りのタスクを進めることができました。

次回からは、もっと頻繁にコミュニケーションを取り、30%くらいの完成度の段階で方向性のすり合わせをしながら仕事に臨みます!

阿部さんと夏井さんのカラーグレーディングについてのやり取りの様子

おわりに

書影にある「あなたの仕事が10倍早くなる!!!」はまだ実現できていません。ですが、これを実践できれば1000倍くらい仕事が早くなると思います。

本書を読んで、以前の自分より着実に、タスクを組んでルーティンをこなそうという意識や、目的を考えて制作に臨む姿勢は身についてきているのではないかなと思います。

本書をおすすめしてくれた阿部さんにとても感謝しております!

ここでは紹介していない役立つ内容が本書にはまだまだたくさん書かれています。

自分と同じように、タスク管理や仕事の段取りで悩みを抱えている方はぜひ読んでみてください!

今 佑輝

今 佑輝

Yuki Kon

秋田県生まれ。大学卒業後は地方建設会社へ入社し、工場修繕や集合住宅の改修工事の現場監督業などに従事。退職後は、オンライン古着屋の開設・運営、個人で動画編集業などを行う。2023年8月からneccoでアルバイトをはじめ、写真撮影や映像制作、デザイン、モーショングラフィックスの技術向上に勤しんでいる。好きなものは、機能的で美しいもの、ゆるキャン△、小鳥、Sigur Rós、THE NOVEMBERS。好きな食べ物は、藤花食堂のチリビーンズタコス、コーヒーが染み染みのティラミス、どら焼き、さつまいも・かぼちゃスイーツ。

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