田口 冬菜
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FigmaでLottieアニメーションを作ってみよう!作成方法やメリット、注意点を解説

  • Motion Design

こんにちは、デザイナー・モーションデザイナーの田口です(@fuyuna_design)。

「ウェブサイトで使うアイコン・イラストを動かしたい」
「Lottieを作ってみたいけど、After Effectsはむずかしそう」

そう思っている方は多いのではないでしょうか?

これまでLottieといえばAfter Effectsで作るのが主流でしたが、いまはFigmaのプロトタイプとプラグインを使って作成できます!

この記事では、Figmaを使ったLottieの作成方法を解説します。プロトタイプ機能を使ったことがない人でも簡単に作れるので、ぜひチャレンジしてみてください。

FigmaでLottieを作るメリット

Lottieは軽量かつ美しいアニメーションを手軽に実装できるライブラリです。FigmaでLottieを作成することで、次のようなメリットがあります。

  1. After Effectsを使えなくてもLottieを作成できる
  2. デザイン通りのアニメーションを作成できる
  3. 素材準備の面で工数を減らせる

これまでLottieの作成といえばAfter Effectsを使用する必要がありましたが、FigmaだけでLottieを作成することで学習コストを大幅に削減できます。

また、デザインデータから素材を書き出し、別のソフトでアニメーションを作成する、というフローも省略できるため、工数削減にもつながります。デザイン上でアニメーションを作成できるのもうれしいところ。

つまり、ちょっとしたアニメーションであれば誰でも挑戦することができ、工数面、クオリティの面でもメリットがあります。

こんなLottieをFigmaで作成できます

この記事で紹介する方法を参考にすると、次のようなLottieアニメーションを作成できます。

以下、具体的な作成方法を解説していきます!(作例をつとめるキャラクターはフィトくんと言います🦔)

Figmaを使ったLottie作成方法

FigmaでのLottie作成は、下記の手順で行います。

  1. 事前準備:LottieFilesのアカウント作成
  2. 素材の用意
  3. プロトタイプの作成
  4. プラグインで書き出し
  5. LottieFilesでJSON・埋め込みコードを取得

ここからは各手順について詳しく解説していくので、ご自身でもアイコン・イラストなどを用意して実践してみてくださいね。

1. 事前準備:LottieFilesのアカウント作成

まずはLottieの書き出しに利用する「LottieFiles」のアカウントを作成します。LottieFilesには有料版もありますが、基本の登録・利用は無料です。

LottiFiles

2. 素材の用意

Figmaでアニメーションの素材となるイラスト・アイコンなどを用意します。

作例では、手を振ってまばたきするキャラクターアニメーションを作成するため、3つのイラストパターンを用意しました。

3. プロトタイプの作成

イラストにプロトタイプを設定します。作例では、さきほど用意した3つのイラストを組み合わせて動きを作りました。

プロトタイプの設定は好みや作りたいものによって異なりますが、今回は次のように設定しています。

  • アフターディレイ
  • 次に移動
  • スマートアニメート
  • イーズイン/イーズアウト

Lottie用にプロトタイプを設定する際のコツとして、「アフターディレイ」で自動的に動きを開始させる、「スマートアニメート」で少ない素材かつなめらかなアニメーションを作成する、ループ再生で違和感がないよう「はじめと終わりのフレームをつなげる」などがあります。

作成したプロトタイプには[フローの開始点]を追加し、名前を設定しておきましょう。

4. プラグインで書き出し

プロトタイプが完成したら、「LottieFiles」のプラグインでアニメーションを書き出します。

① [リソース]ツールを開き、[プラグイン]タブを選択します。「LottieFiles」と検索し、表示されたプラグインを選択します。

② LottieFilesのプラグインを開いたら、事前に登録したアカウントでログインします。

③ [Export to Lottie]タブを選択し、[Select prototype flow]からアップロードしたいプロトタイプを選びます。このとき、フローの開始点に名前を設定していると選びやすいです。

④ アップロードしたいプロトタイプが表示されたら、[Save to workspace]を選択します。背景色はあり・なしが選べます。色は自由に指定できますが、今回は背景透過で進めました。

⑤ LottieFilesのアップロード先フォルダを選択または作成します。LottieFilesをはじめて使うユーザーには「First Project」というフォルダが表示されます。わたしは「First Project」を選択し、[Save]しました。

⑥ LottieFilesのウェブサイトにアクセスすると、さきほどFigmaからアップロードしたアニメーションが表示されました。これで書き出し作業は完了です🎉

5. LottieFilesでJSON・埋め込みコードを取得

アップロードしたアニメーションを選択すると、右サイドメニューから「JSONファイル」をダウンロードできます。GIF・MP4・WebM・MOV形式のファイルもダウンロードできるので、よければ試してみてください。

印をつけた「Handoff & Embed」を選択し、右サイドメニュー上部の[Enable Asset Link]を有効にすると、アニメーションのリンクや埋め込み用のHTML(Embed HTML)をコピーできます。

さらに[Embed HTML]の端にある[Customize]を選択すると、アニメーションのサイズや背景透過、再生速度、自動再生、ループ、インタラクションの設定などもできます。

カスタマイズ後は、「GENERATED CODE」に表示されたコードをコピーし、そのまま実装に使用することができます。

実際にアニメーションのコードを貼り付けたものが、上のかわいいLottieになります。ふだん実装をしないデザイナーのわたしにも、簡単にLottieを表示できました。

FigmaでLottieを作成する際の注意点

LottieをFigmaで作る際には、いくつか押さえておくべきポイントがあります。

  • コンポーネントを使用しない
  • 複数セクションをまたぐプロトタイプは使わない
  • LottieFilesの無料枠にはアップロード数・機能に制限がある

上記をふまえてデータの作成、LottieFilesを利用しましょう。(もしほかにも「これができないよ!」というものがあれば教えてください🙏)

まとめ – FigmaでLottieを作ってみよう!

FigmaだけでLottieアニメーションを作成する方法、注意点などを解説しました。

複雑なアニメーションはAfter Effectsで作った方がいい場合もありますが、「FigmaだけでLottieを作りたい」「After Effectsはむずかしそう」「イラスト・アイコンをちょっとだけ動かしたい」という方には、今回紹介した方法がおすすめです。

FigmaとLottieの連携により、これまでよりグッと簡単にアニメーションを作成・利用できるようになったので、ぜひ試してみてください!

FigmaでLottieを作成する方法のアイキャッチ画像

以下、関連記事のご紹介です✍️

Lottieの基本や活用事例、After Effectsでの作成方法は、『ウェブサイト・アプリで使えるLottieアニメーションの基本。作成時のポイントから注意点、活用事例まで解説』にまとめています。SNSでは「表現の幅が広がりそう!」とうれしいコメントもいただきました🙏

Figmaプロトタイプ初心者さんには『Figmaプロトタイプ入門〜アニメーションとインタラクションイメージのつくりかた〜』がおすすめです。この記事で登場した「スマートアニメート」「フローの開始点」なども説明されています。

作例をつとめたフィトくんの誕生秘話もあります。『FiTOブランドキャラクター「フィトくん」誕生秘話』にて貴重なキャラクターデザインの過程が知れるので、よければご覧ください🦔

関連プロジェクト:FiTO(フィト)実績詳細


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田口 冬菜

田口 冬菜

Fuyuna Taguchi

三重県伊勢市生まれ。地元の二次救急病院で約6年間理学療法士として約6年働き、趣味ではじめたデザインにハマってデザイナーへ転職。転職のタイミングでより成長できる環境を求めて東京に引っ越し。都内のデザイン会社1社を経て、2020年からneccoに入社した。入社後にはモーションデザインのスキルを身につけ、現在デザイナー・モーションデザイナーとして働いている。個人ではブログを書いたり、たまに動画・映像関連のメディア出演をしたりしている。著書に『これからはじめるFigma WebUIデザイン入門』(マイナビ出版、2022)がある。インテリア、本、コーヒー、あまいもの、散歩、人の姿勢・動作観察が好き。

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