necco Note
器を割ってしまったので、金継ぎに挑戦してみた
- Craft
茶わんを割ってしまった
年明けも早々に、お気に入りのご飯茶わんを割ってしまいました。2021年の秋頃、浅草のかっぱ橋道具街で、きれいな紫色を気に入って購入したものです。フチに大きな欠けと小さな欠けがひとつずつできでしまい、そのまま使うのは危険です。清水焼の紫式部という器で、もう同じ品は作られていないようです。探せば似た器が見つかるかもしれませんが、これほどまでに綺麗な紫の器は珍しく、買いに行った思い出も含めて、買い替えるのを惜しく感じました。
金継ぎと漆を知る
何度か耳にしたことがある『金継ぎ』で、割れた器を直せるかもしれないと思いつきました。
金継ぎとは、壊れた陶磁器を漆で接着し金銀粉で加飾して仕上げる日本独自の修理法です。漆による器の修理の最も古い例は縄文時代にまで遡りますが、今のような金継ぎの形になったのは室町時代からの頃からであり、その背景には茶の湯文化の隆盛がありました。壊れた跡を「隠す」のではなく、逆に金銀粉で際立たせ、それを器の景色として愉しむ完成は、不完全なものにも美を見出す「詫び茶」の精神から結実された、日本人の美学と言えるのではないでしょうか。
工藤かおる 『金継ぎの技法書』誠文堂新光社 (2022) P.6
漆や漆器をjapanと呼ぶことがあると以前から知っており※1、興味深く感じていましたが、漆そのものにはあまり興味をもったことはありませんでした。木製の食器が好きで、漆塗りと見られるものはいくつか所有していましたが、その加工方法に気を向けたことはありませんでした。この機会に漆を知ったほうが良いのでは、という気持ちがムクムクと湧いてきました。
※1 これは誤解で、実際には漆器の模造品のことをそう呼ぶらしいです(https://archive.md/x1rn6#selection-625.25-625.34)
依頼するか、自分で継ぐか
金継ぎで直そうと決めた私は、店舗への持ち込み修理について検索しました。東京にも、何店舗か金継ぎを引き受けてくれる店舗があるようでした。費用は数千円から、時間は1ヶ月から、長いと半年ほどかかるとのことでした。
一方で、「金継ぎワークショップ」や「金継ぎキット」など、自分で金継ぎを行なうための情報もたくさん引っかかってきました。食器を割ってしまうのは日常のなかでよく起こりうることですが、金継ぎも意外とポピュラーな習慣、趣味なのかもしれないと感じました。どうも近年ブームになっているようで、書籍を検索すると2022〜2023年中に何冊か金継ぎの新刊も出ているようでした。金継ぎキット付きのムック本も出ており、これは「流行している」の範疇に入れてよさそうです。
検索した当初は、まさか漆を使った金継ぎが一般家庭でできるものだとは考えもしませんでしたが、自分でも金継ぎができるかもしれないと分かると、より一層、興味が湧きます。私はどちらかというと手先が不器用なほうなので、果たして完成できるだろうかという不安もよぎりましたが、できるか分からない事こそやってみる価値があるというものです。
本物の漆か、簡易品か
金継ぎを自宅で行なう方法について調べたとき、大きく分けて2つの手法があることに気付きました。
一つ目は、いわゆる昔ながらの漆を使った金継ぎで、もう一つは「新うるし」などの新しい素材を使った金継ぎです。昔ながらの漆を使ったキットの手順説明を読むと、完成までの工程が多く、漆を乾かすための時間もかかり、価格も比較的高額です。いっぽう「新うるし」であれば、かぶれたりせず、完成までに漆ほどの時間もかからず、価格も手頃のようです。
金継ぎをする、という面から見ると、新うるしをつかったキットで修繕するのも良い案のように思えました。ただ、やはりせっかくなら漆を使ってみたいという気持ちが大きく、さらに新うるしのメーカーサイトでも下記のように説明されていたため、今回は、本物の漆を使って金継ぎに挑戦することに決めました。
新うるし「本透明」は無鉛塗料となっておりますが、色を含むものに関しては顔料に有害な物質が含まれています。そのため金継ぎなど、それを使って直した器などは直接、修理箇所に口を付けない使い方をおすすめしています。
食品を直接入れない器や花瓶・菓子入れなど乾きものを入れる器・金継ぎを施した小物やアクセサリー作りなどへのお使いには本うるしと遜色なくご使用いただくことができます。
ふぐ印新うるしの説明書き
準備
金継ぎ専門店「つぐつぐ」で販売されているキット「つぐキット金 / TSUGUKIT Gold」を購入しました。
箱の中に、漆を始めとする金継ぎに必要な材料や道具が並んでいます。
開封後も道具箱としてそのまま保管しておけるような造りになっており、仕切られた中に細々した用具がきっちり並ぶ様子に日本らしさを感じます。美しいですね。生漆は生モノにつき購入から1年ぐらいが使用目安とのことですが、他の粉モノ類はもっと長く持ちそうです。
キットに付属の手順書を読み、キットのほかに必要なものを揃えます。
このキットを使った金継ぎの方法は、YouTubeでも解説されています。
実践
割れた破片を接着し、表面を滑らかに整え、金粉で飾る工程を経て、金継ぎは完成します。
キットに付属の手順書以外にも、複数の書籍で手順を確認してみました。書籍によって紹介されている道具や工程が異なっており、様々なバリエーションがあるようです。今回は原則として購入したキットの手順書に沿って進めていきます。
面取り
割れてしまった断面の角を軽くやすって、滑らかにします。断面は削らず凸凹のまま、角だけを削るようにするとしっかり接着できるとのことです。
手順にはありませんでしたが、やすり終わったら無水エタノールで断面を拭いて脱脂しました。金継ぎに限らず、接着剤を使う前には断面を脱脂するとより強力に接着できるようになります。
麦漆で接着
小麦粉と生漆(きうるし)を混ぜて、「麦漆」と呼ばれる接着剤を作ります。
小麦粉に水を加えて練り、耳たぶと同じぐらいの硬さまで練ります。このとき心の中で「グルテングルテン…」と唱えながら練ると接着力が増す気がします。今回はただ練るにとどめましたが、小麦でんぷんを洗い流してグルテンだけを取り出すとより強固な接着剤として使えるようです。
練れたら、生漆を小麦粉よりも少し多めに出して練ります。ヘラを持ち上げた時、麦漆がビヨーンと糸を引くぐらいの粘り気、柔らかさになるよう、生漆の量を調整します。
麦漆ができれば、いよいよ接着。接着したい面にそれぞれ麦漆を薄く塗って、接着します。必要であれば、塗る箇所以外をマスキングして漆がつかないように保護するとよいそうです。
塗った時の粘る感触は万能接着剤にそっくりですが、合成接着剤のようなツンとした臭気はありません。物質としてのたたずまいが、あまりに静かで、本当にこれで接着できるのだろうかと感じました。粘り気があるので、薄く塗るのが難しかったです。
接着面を合わせた際に、麦漆が少しはみ出すぐらいの薄さで塗るそうです。
漆でかぶれないように手袋をして作業しますが、指先が余る状態では作業がしにくかったです。自分の指の長さに合う大きさのゴム手袋を用意するとよさそうです。
初心者向けの書籍の作業写真を見ると、原則としてずっと手袋をして作業していますが、技法書のたぐいでは手袋なしの作業写真が多かったことも印象に残りました。安全を考えれば手袋は必要だけれども、作業のしやすさや緻密さを求めると外すことになるのでしょうね。
刻苧(こくそ)で欠けを埋める
割れだけでなく小さな欠けもあるので、パテ状の刻苧を作って、欠けを埋めます。
先ほど作った麦漆に、木粉(もくふん)と砥粉(とのこ)を同量ずつ加えて硬さを出します。木粉はその名の通りに木を削って作る粉。砥粉は砕いた土、あるいは粘板岩などの微粒粉からできているそうです。
手順書によれば、刻苧を作るには、麦漆と木粉と砥粉は1:1:1の分量で混ぜるとよいとのことですが(まるでパウンドケーキのようですね)、私の結果では1:2:2ぐらいでちょうどよい硬さになると感じました。
欠けを刻苧で埋めます。このとき、欲張らずに0.5mm〜1mmぐらいの厚みで埋め、1日置いてまた重ねるようにするとうまく固まるとのこと。一度に厚盛りしすぎると内側が固まらない可能性があるそうです。
ほかにも、欠けが大きい場合には木材を欠けと同じ大きさに切って埋めたり※2、麻布と麦漆を使って形づくる方法※3もあるようです。
※2 工藤かおる『金継ぎの技法書』誠文堂新光社 (2022) P.62
※3 柴田克哉『漆の技法』 阿部出版(2012)P.18
漆を固める
ここで時間を置いて、漆を固めます。割れの接着面に段差がないか確認してから、ズレないようにマスキングテープで留めます。
漆を固めるのに最適な温度は20度〜30度、湿度は70%〜85%とのこと。この状況を作るために、漆風呂を用意します。箱の中にビニール袋を敷き、濡れタオルをしてフタを閉じます。およそ一週間ほどで接着面が固まるそうです。
気温が低くなる冬には向かない工程ですが、どうにか20度ぐらいを保てる部屋があるので、漆風呂はそちらに置くことにしました。
このまま一週間放置すると雑菌が増え放題になってしまうのが気になるので、タオルは毎朝取り替えました。また、マスキングテープ部分は空気に触れないため固まりにくそうだと感じたので、一日経った時点である程度固まっているのを見て、剥がしました。小さめの割れですしね。
道具を清掃する
次に使う時に備えて、いったん道具を片づけます。
清掃に使う油はテレピン油、あるいはキャノーラ油、菜種油、それもなければサラダ油でも良いのとことでしたが、私の家にはどれもありませんでした。
テレピン油は購入しても使い切れないですし、キャノーラ油もサラダ油もやはり大きめサイズでしか売っていないので使い切れず、このためだけに買うのはもったいないと感じます。リストから察するに植物性の油ならどれでも良いのかなという感じもしました。手元にあるのは、オリーブ油、太白ごま油、亜麻仁油です。この中で、私が知る範囲で一番「画材」ジャンルに近いものが亜麻仁油なので、これで掃除することにします。
参考リンク:油絵にも使われる亜麻仁油
ヘラやプレートの漆をざっくりとティッシュで拭きとり、その後に油をなじませて漆を浮かせてふき取ります。
亜麻仁油でも問題なくプレートを清掃できました。油分が気になる場合は、無水エタノールで道具を拭き取ります。
麦漆や刻苧を削ぐ
一週間経ち、麦漆が固まったので、割れからはみ出た漆をカッターで削ぎ落とします。漆は完全に乾いていればかぶれないそうですので、この作業は手袋なしで行ないました。指先で段差ぐあいを確認しつつ、作業を進めます。 刻苧も研ぐそうですが、今回は研ぐほどのボリュームがなく、研ぐ過程で器を傷つけそうでしたので、研がずにそのままにしました。
錆漆(さびうるし)を塗る
次に、小さな凹みを埋めるための錆漆を塗ります。
砥粉に水を加えてマヨネーズぐらいの硬さに練り、生漆と混ぜます。生漆と混ぜてしばらくすると、チョコレートのような色に変色してきて面白いです。これが錆漆です。
錆漆を竹へらや筆を使って、今までに塗った漆の上に薄く塗り込みます。筆を使うと筆先が固まりやすいらしく、作業しにくそうですので、今回は竹へらを使ってみます。
できるかぎり凹みが埋まるように頑張ってみたのですが、これがなかなか難しかったです。動画から「なかなか隙間がキレイに埋まらないな〜」という苦悩を感じてください。割れをくっつけた際にわずかにズレて出っ張りができているのか、段差ができています。また、時間が経つと水分が蒸発して錆漆の色が黒っぽくなり、体積が減り、少し凹みます。
まったくもってお手本のようには塗れませんでしたが、このまま進んでみます。 器を漆風呂に入れ、丸一日以上安置します。
錆漆を研ぐ
私が不器用すぎるために、割れ目以外の場所に錆漆が大量についていますので、まず周囲の錆漆を竹へらで落としました。錆漆を耐水ペーパーで水研ぎして、表面を均一、ツライチに仕上げます。
黒漆(くろうるし)を塗る
黒漆を塗ります。黒漆には、防水膜の役割や、表面を滑らかにする効果があるそうです。
まずは生漆をパレットに出して、水分が蒸発して黒くなるまで練ります。ひたすら練るこの工程は長く感じました(あまりに長いので動画ではカットしています)。次に、黒粉を生漆に混ぜて練ります。黒漆の正体については手順書に記載がなかったのですが、ほかの文献を見るに、黒呂色漆と呼ばれるもの、もしくはそれの代用の顔料かと思います。
できるだけ薄く塗るとのことですが、粘度も高めで、不器用には難しい…!ここで塗った線の太さが、仕上がりの線の太さになりますので、細く薄く塗りたいものですね。私なりにはできたので良しとします。
器を漆風呂に入れ、丸一日以上安置します。
黒漆を研ぐ
黒漆を水研ぎして、表面を滑らかにします。表面の艶が消えてマットになるよう優しく研ぐとのこと。少しでも凹みが残っていると、その部分はツヤっとしたまま残り、マットになりません。また、黒漆を広く塗った箇所にはシワがよっていて、やすってもしシワは取れませんでした。本来なら、黒漆をはいで、前の工程からやり直すべきなのかもしれませんが、「自分用だし、まあいいか。」の心で先に進みます。
弁柄漆(べんがらうるし)を塗る
金粉を固着させるための接着剤として、弁柄漆を塗ります。また、好みによっては金粉をまかずに弁柄漆を塗って工程を終わらせても良いそうです。
生漆を黒くなるまで練り(これがまた時間がかかる)、今度は弁柄粉を加えて練ります。弁柄粉の成分は酸化鉄で、耐光性やさび止めの効果があるようです。また、黒漆に対して赤い弁柄漆を上塗りすることで、塗り残しがわかりやすくなったり、金の発色をよくする面も持っているとのこと。
薄く薄く塗ります…漆が余計な箇所についてしまったので、ティッシュでふき取りました。
20分ほど時間を置いて、漆を少し固めます。
金粉を蒔く
いよいよ金粉を乗せます。真綿に金粉をつけ、漆を塗った横から掃きかけるように金粉を乗せるとのこと。しかしながら、「横から掃きかけるように乗せる」という作業が全くうまくいかず、線の横に金粉をなすりつけるだけになってしまいました。なぜならば不器用だからです。早々に諦め、プランBとして用意していた、真綿を指ではじいて線の上に振りかける作戦に切り替えます。金粉のムダは多くなりますが、仕方がありません。線の上に金粉がある程度乗ったら、仕上げに真綿でクルクルと磨きます。
この時に予想外だったのは、漆を拭きとったはずの箇所にも金粉が付着してしまったことです。
どうすれば良いのかについては特に記載がなかったのですが、綿棒に亜麻仁油をしみこませて、そっと拭いてみることにしました。もしかするとご法度かも知れませんが、理屈の上ではこれで金粉と漆が取れるはずと思い、試してみました。
余分な付着も無事に取れたようなので、油をティッシュでふき取ります。
完成
漆風呂に入れて一日以上放置すれば、完成です!剥げたらまた塗ればいいと自分に言い聞かせながら、スポンジに洗剤を含ませてそっと洗ってみます。
線にいびつさがあるものの、食器としては見事に再生できました。このいびつさが、不器用な私らしくて、なんだかいいじゃないかと思えます。例えば、コーディングであれば、同じ環境で同じコードを書けば誰もが同じ実行結果を得られますが、クラフトではそういうわけにも行きません。否が応でも出てしまう、そんな個性に趣を感じます。自分で直せば、あばたもえくぼ。
なお、より確実に漆を接着したい場合は、ここからさらに2〜3ヶ月ほど時間を置くとよいようです。待てる方は待ってから使いましょう。
最後に
予想はしていましたが、かなりの手間がかかりました。しかしながら、色々と調べるに、これでも金継ぎの中では工程を最低限に簡略化してあるようです。より丈夫に丁寧に仕上げたい場合には、前処理を増やしたり、自分で材料を作るところから行なうなど、様々なステップが増えます。
こうして手間ひまをかけて自分で装飾した器は思い入れが深まり、いっそう大切に使いたくなりました。それに、もし今後、食器を割ってしまうことがあっても、自分で直せると思えば、一段階、穏やかな気持ちでいられます。
何年も欲しいと願っていた花瓶がありましたが、生活必需品というわけでもないし、割ってしまったらどうしよう…と買う前から罪悪感を持ってしまって、買えませんでした。でも、もし割ってしまっても自分で直せるなら手にいれてもいいと思えましたので、金継ぎを終えた後にひとつ購入しました。生活のなかに、花を活けるという楽しみが増えました。
(ただし、花瓶は水を入れて使うものなので、水が触れる部分の接着には合成接着剤を使う方が良いかも知れません。本漆は長時間水にさらされるのが得意ではないようです)
簡易金継ぎもいいかも
やはり、本格的な金継ぎは手間がかかるので、食器でなければ、接着剤や新うるしを使った簡易金継ぎも手軽で良さそうだと感じました。金継ぎの技法は、割れた食器を直すだけではなく、異なる器の破片や、異なる素材同士を繋いでつくる「呼継ぎ(よびつぎ)」にも活用できます。天然石やカラータイルを繋いでへアアクセサリーを作るなど、発想次第でクラフト表現の幅が広がります。気になる方には、書籍『金継ぎアレンジでつくる アクセサリー&小物 繕うワザで自在に表現』(監修: 金継ぎ暮らし出版社: メイツ出版)がオススメです。
次は拭き漆に挑戦…?
2年ほど前に購入して使い続けている漆塗りの箸があり、そろそろ漆も剥げてきて買い替え時かな…と考えていたのですが、こちらも漆を塗り直して再生できるのではと思いました。同じ箸はもう販売されていないということもあり、もしこちらも再生できるならこれほど嬉しいことはありません。
参考にした書籍『漆の技法』には、金継ぎ以外の漆の活用法も掲載されており、その中に「拭き漆」がありました。漆を様々な材料と合わせて塗って拭いて乾かしを繰り返して艶のある食器を作る技法です。磨き上げる段階も含めて、かなり気の遠くなるような工程ですが(書籍では14回塗りかさねていました)、拭き漆でコーティングを補う程度であれば挑戦できそうです。ただし、お箸は一膳しかもっていないので、塗りを重ねているその間は箸を使わない生活をしなければならないのですが…。今回のご飯茶わんの修復中も、小鉢や丼で代用していましたが、やはりしっくり来ず不便に感じました。
銀粉を有効活用できそう
私の趣味のひとつに、丸カンを繋いで作るアクセサリー作り「チェーンメイル」があります。
チェーンメイルのパーツとして、SV925の銀線から丸カンを切り出す際に、副銀粉ができます。今まで使い道がなかったこの銀粉をもしかすると「銀継ぎ」用に活用できるかもしれないと考えています。銀粉はキラキラしてとてもキレイなのですが、個人で出る量単位では銀の買い取りにも出せませんでした。銀線を切り出す際にワックスなどの不純物も混じる可能性があるので、食器に使えるかは微妙な所ではありますが、観賞用であれば全く問題ないはずです。ただし、銀粉を使う場合は、すぐに酸化して黒くなってしまうような気もしています。
超オススメ書籍 『金継ぎの技法書』
金継ぎに興味がある方には、文中にも引用した『金継ぎの技法書』(工藤かおる著/誠文堂新光社)がとてもオススメです。金継ぎに関する独自の研究結果や、具体的なテクニック、アドバイスが分かりやすく書かれています。書籍の装丁や、本文の写真や組み方など、どのページも美しく、コレクションしてパラパラと眺めたくなるような本です。カフェや店舗の待合室等に置いてもしっくりくるような雰囲気を持っています。あまり書くとネタバレになってしまうので程々にしますが、器を美しく仕上げるために、そんな技があるのか!と感動しました。マストバイですよ。
📮 お仕事のご依頼やご相談、お待ちしております。
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下記の職種を募集中です。より良いデザイン、言葉、エンジニアリングをチームで追求していける方をお待ちしております。詳細は 採用情報 をご覧ください。
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(2024年11月時点)
佐藤 あゆみ
Ayumi Sato
ニューヨーク生まれ。まもなく東京に移住し、1994年から2年間のオーストラリアでの生活を経て、ふたたび東京へ戻り、今も暮らす。1997年頃より趣味としてWeb制作を始め、以後も独学で学ぶ。 音楽専門学校中退後、音楽活動での成功を夢見ながら、PCパーツショップやバイク輸出入会社、楽器店など、掛け持ち含めて計20以上(?)の業種でアルバイトを重ね、ECサイトの運営管理や自社サーバの管理、プログラミングなども学ぶ。音楽活動を展開する中で、集客やフライヤー制作、プロモーションビデオ制作を行い、周辺技術を身につけるきっかけとなるも、2011年頃に区切りをつけ、ウェブ制作で生計を立てることを決意。その後は画廊やウェブ制作会社などで勤め、2014〜2022年まではフリーランスとして活動。2018年より、CSS NiteやBAU-YAなどのイベント、スクールにて登壇。2019年に「HTMLコーダー&ウェブ担当者のためのWebページ高速化超入門」を出版。 趣味はガジェットいじり&新しいサービスを試すこと。