阿部 文人
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necco note

モーショングラフィックスに合わせた音楽をオリジナルでつくってみた。

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昨年からデザイナーの今(こん)と田口と自主制作のような形でオリジナル音楽のついたモーショングラフィックスをいくつか制作してきました。グラフィックは今、モーションは田口、そして音楽はわたしで担当しました。今回はわたしが担当した音楽制作を作例とともに紹介したいと思います。

オリジナル音楽制作をはじめた背景

音楽づくりの起源

音楽制作については、10代前半からMr.Childrenにあこがれアコースティックギターと歌を始めたのがわたしの音楽制作の起源です。高校生1年生のときにはじめて自分のオリジナル曲をつくりました。ありがちなJ-POPのバンド音楽です。年に数曲をつくり、高校を卒業するころにはオリジナル曲だけでいくつかのライヴハウスに出演し、才能ある!などとライブハウスの店長に言われて全国まわるぞとブッキングが始まったころに、有頂天になり調子にのっていた私に訪れたのはありがちなバンドメンバーとの”方向性の違い”でした。それによりバンドは解散し、突然一人になります。そこからはくるりやスーパーカー、コーネリアスにはまり一人で音楽制作に打ち込むことになります。

neccoで音楽をつくりはじめた理由

neccoを起業してからサウンドロゴ、ブランドサウンドという言葉に出会って、Vimeoでみつけた動画に触発されたのがきっかけです。企業ブランデイングのデザインアセット(資産)の一つとしてサウンドロゴ、ブランドサウンドを創れるようになろう!と思って少しずつですが準備をしてきました。まだまだブランドサウンドレベルになるようなものは作れていませんが、音、音楽を含めてデザインアセットの一つを今後は創っていければと思います。

ブランドサウンドという言葉に出会って影響を受けた動画はこちらです。

企業名から生み出された短いメロディー。それをうまくリズムや楽器などを変えてさまざまなメディア、イベントでの利用などに展開しています。デザインアセットの中にサウンドデザインも含めて、ブランドサウンドになりえるものをいつか作ってみたいと思います。

オリジナル音楽をつくるための制作環境

今回の制作環境、DTM(Desk Top Music)とも呼んだりするのですが、音楽制作環境は下記のような機材を揃えて行いました。下記機材が一式あれば音を録音したり、キーボードで打ち込んだり、ミキシング(各音を組み合わせる)、ミックスダウン(音量や効果を調整してステレオ音源にまとめる)まで一通り可能かなと思います。

音楽制作ソフトウェア

文字通り音楽を制作する基盤となるソフトウェアです。わたしは macOSで動作する Logic Pro というものを使ってます。マイクでオーディオを録音したり、キーボードで音を打ち込んだり、複数の音(トラック)を組み合わせて、音量や音質などを調整して最終的なステレオ(2チャンネル)の音を制作したりします。

https://www.apple.com/jp/logic-pro/

10代、20代の頃は同じ音楽制作ソフトは Pro Tools というものを使ってたのですが、今回は Logic Pro を選んでみました。どちらも直感的で使いやすいです。

ヘッドフォン

ヘッドフォンは「SONY 密閉型スタジオモニターヘッドホン MDR-CD900ST」 をつかっていてプロのスタジオなどでも良く使われているモニター用のヘッドフォンです。そこまで金額も高くなく、高低中の音それぞれがフラットでクリーンな音なのでこちらにしました。

モニタースピーカー

音楽制作ではかかせないスピーカーです。録音や打ち込みした音や、最終的に2ステレオ音源にした音を出力して確認するために利用します。私はサイズが小さいのに低音と高音がしっかり出る「IK Multimedia iLoud Micro Monitor コンパクト・リファレンス・モニター Black」を使ってます。金額、サイズの割にモニタリングしやすい音が出力されている気がします。

オーディオインターフェイス

オーディオインターフェイスは名前の通り音の入り口です。オーディオインターフェイスにはマイクやギターのコード、ヘッドフォン、スピーカーなどを接続してオーディオインターフェイスからMacにUSB-Cで接続してます。私は「Steinberg スタインバーグ 2×2 USB2.0 24bit/192kHz オーディオインターフェース UR22mkII」を使っています。この機種はとてもコンパクトでモニターの下に収まってくれるサイズで重宝してます。

MIDIキーボード

MIDIキーボードはソフトウェア側で用意したシンセサイザーの鍵盤楽器や打楽器のドラムなどの音を入力するときに利用します。私はこの「KORG 定番 ワイヤレス MIDIキーボード microKEY Air-25 」を使ってます。

少し鍵盤数がすくなかったので、もう少し大きいもののほうが私には使いやすかったです。25鍵だと音域が狭いのでボタンを押してオクターブ高い音、低い音に移動したりなど少し手間が増えてしまいます。タイミングをみてもっと鍵盤数の多いものに買い替えたいと思います。

それではこの音楽機材を利用して作成してオリジナル音楽を3つご紹介したいと思います。

作例1:漫画風

neccoで主催してるイベントCaTのキャラクター(箱猫)のステッカーを作成したときの漫画風モーショングラフィックスにあわせた音楽です。お世話になってる方にステッカーを送る時に作成したので、4つ打ちのドラムとピコピコしたサウンドをベースに楽しく明るく軽快なリズムにして、メロディーはまるで猫がおしゃべりをしてお礼を伝えているようなサウンドとメロディーラインにしました。

作例2:necco 4th Anniversary

neccoの創業4周年で作成したモーショングラフィックスです。4周年ということでハッピーな感じやキラキラ感、次の期に向かう勢いをイメージして音楽にしました。グラフィックができてモーションのベースに花火のモーションがとてもいい感じでしたので、拍手のサウンドを花火が開いた時のサウンドにしてタイミングが合うようにしてもらって、メインのリズムをダイナミックに踏んでいます。細かいリズムはシンセサイザーのアルペジエーターで生成して、16ビードでコード(和音)を鳴らしてます。曲が後半になるとドラムのハイハットとマラカスをさらに16ビードで追加してエンディングに向かうスピード感を演出してます。

メインメロディーはキラッとゴールドが輝くような艷のある音色を作り、シンプルなメロディーラインにしてます。詰め込みすぎない余白があるメロディーにして背景のビートと調和しすぎず、かつ馴染むような反響を付与しています。

ちょっと音と映像がずれているのですが、Logic Pro の画面は下記のような感じです。トラック数もそこまで多くなくシンプルな構成になってます。

作例3:Happy New Year 2021

2021年のあけましておめでとうのモーショングラフィックスです。

完成してきたグラフィックが大きな牛に乗った箱猫ちゃんでしたので、曲づくりには、かわいらしさ、ちょっと間抜けな感じ、かるたのようなカードに描かれた和の雰囲気をもっていたところから着想を得ました。

まずは利用する楽器を Logic Pro の音源から和太鼓、笛、琴を選びました。アニメなどのCM前後に数秒挿入されるシーンをイメージして短いけど、きちんと始まりと終わりがあるような音楽にしようと考えていました。

ロックバンドでは時折ツインドラムの構成の曲があったりするのですが、この曲もツインドラムをイメージして和太鼓を叩く人を思い切り左右に配置して和太鼓がアンサンブルするようなリズムにしています。この和太鼓アンサンブルがとっても気に入ってます。

これからどういう音楽をつくりたいか

ここまでオリジナル音楽制作の背景や機材、3つの作例をご紹介しました。いくつか創ってみてやはり音楽づくりはとっても楽しく、難しく、夢中になれるものだなと思ってます。デザインやエンジニアリングも非常に楽しいので時間をどう捻出するかばかりを最近は考えてます。

necco としては音楽制作が事業となるように、お客さんのブランドアセットの一つとして制作を受託していきたいなと考えてます。ブランドサウンドやサウンドロゴと呼ばれるものを制作できるように引き続き技術を磨いて行きたいと思います。まずは necco のブランドサウンドの作成ですね!

また、いままではモーショングラフィックスにあわせて短い音楽だけでしたが、もう少し長い映像などにあわせた曲を次は制作したいと思ってます。


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阿部 文人

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Fumito Abe

東京都生まれ。オフィス仲介、外国人専用ゲストハウスなどの不動産業界にて自社ブランデング・ウェブマーケティングに従事。ウェブサイトの解析、広告運用、多言語サイトの制作を経験。その後、サンフランシスコにて語学留学を兼ね1年渡米。現地企業ECサイトの企画からCMS開発、デザイン制作なども担当。帰国後、2013年9月より秋田県内企業にてWordPressを中心にウェブサイトを多数構築。 2016年10月秋田県秋田市にて株式会社neccoを設立。WordCamp Kyoto 2017・WordCamp Osaka 2018・各地のJP_Stripes・JP_Stripes Connect 2019、CSS Nite LP64の登壇やAlexa Day2018・2019の運営など社外でも積極的に活動中。 好きなものは猫、読書、建築、Apple。2匹の猫と仲良く暮らしています。

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