夏井 ひとみ
夏井 ひとみ

necco note

カメラ初心者から脱却したい方へ。絞り優先モードでボケを操って、もっと写真撮影を楽しもう!

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はじめに

こんにちは、neccoで撮影や編集を担当している夏井です。
これまではプライベートで写真を撮るのが趣味でしたが、neccoに入社してからはオフィス外観・内観、プロフィール写真、料理写真、グッズ写真、一戸建ての完成写真など、さまざまな撮影を担当しています。

私自身まだまだ勉強不足なのですが、これまでの撮影を通して学んだ
“カメラ初心者から脱却して一歩上達するための方法”をご紹介したいと思います!
目次
1. そろそろオートを卒業しませんか?
2. 「カメラ用語めんどくさい問題」を解決しよう

3. 用語さえ覚えれば分かりやすい、4種類の撮影モード
4. 絞り優先モードでボケを自在に操ろう!
5. 花、料理、ポートレートも!さまざまなシチュエーションで撮影してみよう。

そろそろオートを卒業しませんか?

新しく一眼レフやミラーレスカメラを買ったばかりのみなさん、せっかくのカメラ、上手に使いこなせていますか?

箱から出して説明書を読まずに、「とりあえずオートにしておけば間違いない!」とオートで撮っている人、多いかと思います。
「カメラ歴は長いけれど、ずっとオートしか使っていない」という方もいるかもしれません。

私がはじめて一眼レフを手にしたときは、カメラをいじっていると出てくる「F値」や「ISO」などの用語を覚えるのが面倒で面倒で…。
自分に使いこなせるだろうか?という不安が払拭できず、最初の数ヶ月はオートで撮影していました。

当時の私と同じような不安を抱いているみなさん、これを機に、ちょっとだけがんばってみてください。
基本的なカメラ用語を理解すると、オート以外のモードで撮るのが楽しくなってくるんです!

「カメラ用語めんどくさい問題」を解決しよう

ここでつまづく人、多いかと思います。
上の写真はCanonの一眼レフの表示ですが、カメラに慣れていない方は、これを見るだけでも「?」となってしまいますよね。
カメラの操作を勉強する際、最低限理解しておくと便利なのが以下の3つのワードです。

F値

読み方は「えふち」。「絞り値」ともいいます。
F値とは、カメラに取り込む光の量を数値化したもの。
F1.4、F1.8、F2、F2.8、F3.5、F4.5、F5.6、F8、F11、F16、F32のように表示されます。
下図をご覧ください。このように、
F値が小さい(開く)ほど、光を取り込む量が多くなり、明るくボケ味のある写真が撮れます。
F値が大きい(絞る)ほど、光を取り込む量が少なくなり、暗く・全体がくっきりとした写真となります。

シャッタースピード

言葉通り、シャッターを切る速さ。シャッターが開いている時間のことを指します。
数値は1/6、1/125、1/160。1/200・・・のように「何分の1秒」と表示されます。
シャッタースピードが速ければ速いほど、光を取り込む時間が短くなり、暗くブレの少ない写真となります。
シャッタースピードが遅ければ遅いほど、光を取り込む時間が長くなり、明るくブレの多い写真となります。
つまり、動いている被写体を止めて写したいときは、シャッタースピードを速く設定し、わざとブレさせて動きのある写真を表現したい場合は、シャッタースピードを遅く設定すればいいのです。

ISO(ISO感度)

ISOの読み方は、「いそ」でも「あいえすおー」でもどちらでもOKです。
これはデジタルカメラが光をとらえる能力をあらわす値です。
数値は、一般的なカメラで100〜6400くらいがよく使われます。
ISO感度が高ければ高いほど、明るくなりますが、画質が悪くなりノイズが出てしまいます。
ISO感度が低ければ低いほど、暗くなりますが画質は良くなり鮮明な写真になります。

用語さえ覚えれば分かりやすい、4種類の撮影モード

F値、シャッタースピード、ISO感度について理解したら、次は撮影モードです。
こちらもCanonのダイヤル。
撮影モードは基本的にM・Av・Tv・Pの4種類あり、この中からひとつを選びます。

プログラムオート(P)

→すべてカメラまかせ!初心者でも簡単に撮影できます。

絞り優先モード(AまたはAv)

→F値を自分で設定します。背景がボケた(orボケない)写真を撮影したい人におすすめ。

シャッタースピード優先モード(SまたはTv)

→シャッタースピードを自分で設定します。被写体が動いていても、ブレない写真を撮影できます。また、わざと動きのある表現をしたいときにもこのモードを使います。

マニュアルモード(M)

→すべてマニュアル操作。思い通りに写真を撮影したい上級者におすすめ。

絞り優先モードで、ボケを自在に操ろう!

カメラ初心者さんがカメラの楽しさを味わうためには、「ボケを操ること」が一番の方法だと、私は思います。
そのためにぜひ挑戦していただきたいのが、絞り優先モードです。
先述した通り、絞り優先モードは「F値(ボケるorボケないの度合い)は自分で設定してね、あとはカメラが自動でやっちゃうよ~」っていう撮影方法。つまり、絞り優先モードをマスターできれば、ボケだって自由自在なんです!

早速、絞り優先モードで背景ボケの写真を撮ってみましょう。
1. まずは絞りのダイヤルをくるくる回して、F値をできるだけ下げます。

2. F値を設定したら、対象物にピントを合わせてシャッターを押します。
これだけ!簡単ですよね。
このときに注意していただきたいのは、対象物とボカしたい背景との間をできるだけ遠ざけること。
遠ざければ遠ざけるほど、うまい具合にボケてくれます。
ではここで、絞り優先モードを使ったF値によるボケ感の違いを比べてみましょう。
室内の窓に近い場所でフラッシュなしで撮影したものです。
※比較のため補正ナシの状態でご紹介します。

F1.8。このレンズの最小値です。こけしにピントを合わせていますが、こけしもボケ気味です。
F2.8。明るくボケ感のあるバランスの良い写真が撮れました。こけしだけがくっきりと見え、背景の花や人物はボケボケです。
F5.6。花や緑の輪郭が見えてきました。
F8。背景のボケ感はまだありますが、全体的にはっきりとしてきました。
F22。一気に数値を上げてみました。背景がくっきりとしましたが、ノイズが出て画質が粗くなってしまいました。


どうでしょう?ボケ感や画質の違い、わかりましたか?
F1.8も悪くはないですが、ちょっとボケすぎな気もするので、個人的には2.8くらいが好きです。
(ここからはレンズの話になりますので、参考としてお読みください。)
絞り優先モードを最も活かせるレンズが、単焦点レンズです。
単焦点レンズはF値が1.4や1.8など低いレンズが多いため、絞り優先モードにはうってつけです。
“カメラに慣れていない方が初めてレンズを購入する場合、単焦点レンズが良い”と、よく言われています。理由は3つ。
ひとつ目は、明るくボケ感のある写真が簡単に撮影できるから。カメラに慣れた方でも、「普段使いは単焦点レンズだけ」という人も多くいらっしゃいます。
ふたつ目は、単焦点レンズはズームができないから。ズームができないということは、自分から被写体に近寄ったり離れたりする必要があるため、構図を決める際の勉強になります。
それから三つ目は、単焦点レンズは他のレンズにくらべて安価な商品が多いから。たとえばCanonの単焦点レンズの場合、一番安いもので2万円以内で購入できます。
そんな私も単焦点レンズが大好き。単焦点に出会えたおかげで、カメラの世界が広がりました。
とはいえ、標準レンズでもボケ味を演出できますのでご安心ください。

花、料理、ポートレートも!さまざまなシチュエーションで撮影してみよう。

最後に、絞り優先モードで撮影した写真をいくつかご紹介します。

まずは花から。

花を撮るのはとっても楽しいですよ。
春になったら、カメラを持って撮影に出かけてみてください。

次は料理。
オフィス近くの喫茶店にて。手前はフレンチトースト、奥はピザトーストです。

necco Lunchも絞り優先モードで撮影しています。
これはじゃがいもを使ったチンジャオロース。

続いて、ポートレート。


F値を低くする(開く)と明るい写真が撮れるので、人物撮影にもおすすめです。
下の写真は、植物にピントをあて人物をぼかしています。

最後は趣味の写真。

プラモやこけしなどの撮影でも、ボケ味を出すことで雰囲気のある写真に仕上がります。
このように、絞り優先モードはさまざまなシチュエーションで活躍してくれますので、ぜひ試してみてください。
あなたもこの機会にボケの演出方法をマスターして、もっともっと楽しいカメラライフを送りましょう!


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夏井 ひとみ

夏井 ひとみ

Hitomi Natsui

宮城県生まれ。 大学卒業後、仙台の広告代理店にて週刊フリーペーパーの取材・編集・ライティング、企業のイベント企画・プロモーション提案などに従事。その後、住宅会社の広報スタッフを経て2014年に秋田県へ。ウェブサイト、パンフレット、商品パッケージデザインなど、さまざまな制作物におけるディレクション・編集・取材・ライティングを幅広く経験。 2017年よりneccoに参画。好きなものはガンダム、花、鳥、写真、歌うこと。似ているキャラクターはニコロビン、メーテル、エボシ御前。こけしにも似ている。

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